電磁弁のおはなし

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第11話:燃焼設備と電磁弁の選定

ボイラー

●ボイラー
 ボイラーとは水を熱して、暖房や調理、清掃、プロセス用蒸気など様々な目的のための温水や蒸気をつくりだす設備です。ボイラーシステムは住居や商業用施設、研究所、学校、病院、産業用設備など様々な場所で使用されています。発電ボイラーは戸外に建設される大きな設備で、焼却炉の熱回収、産業用設備や化学・石油化学設備のコージェネレーション、その他産業プロセス用の温水や蒸気を発生させるのに使用されています。ボイラーでは通常天然ガスやプロパンガス、重油を使用します。 ボイラーは、圧力釜、熱交換器、パワーバーナー、燃料トレーン、正常な運転を維持するのに必要な水位や排気を制御する機器で構成されており、給水ラインは一般的に直列のろ過器と自動のオンオフ電磁弁を備えています。

熱処理炉

●熱処理炉と産業用オーブン
 熱処理炉は室内空気を熱する設備で、航空機や工作機械、自動車、セラミック、鉄鋼などの産業用途に使用される素材の焼戻しや焼入れ、焼なましなどに使用されます。電気式とガス式があり、熱処理プロセスは、処理温度や炉内の雰囲気と圧力によって分類されます。主に、鉄、鉄鋼、鉄合金、硝子、その他非鉄金属などが熱処理され、望ましい冶金構成や性質へ変化されます。鉄合金、特に鉄鋼は熱処理で大きく変化します。一般的には鋼が高温に熱せられた後ゆっくり冷却されることで最も安定した鋼構造ができますが、このプロセスを焼なましとか焼ならしといいます。熱処理プロセスは他にも多くの役割を果たします。素材が普通に動くように圧力や緊張、金属疲労を除去したり、冶金構成を変更して素材の性質を改善します。たとえば、硝子やセラミックの一種でできたパーツは適切な焼なましをしなければ残留応力で簡単に粉々になってしまいます。これらの処理は各種、各サイズの熱処理炉の中で行われます。加熱室内の温度を均一にすることが高温熱処理炉では重要となります。熱処理加熱炉には単一バーナーを備えた大きなプラットフォームの炉から複数のバーナーを備えた巨大な炉までいろいろなサイズがあります。ガス炉には初期費用と運転費用が安いという利点があり、また最低限のメンテナンスで運転可能です。


産業用オーブンもまた室内空気を熱するためのシステムで、繊維、パルプ・製紙、コーティング、プリント、ペイント他の産業で乾燥や熱結合、熱硬化、熱処理、素材融合の目的で使用されます。電気式、赤外線式、ガス式があり、小さなプラットフォームのオーブンからウォークインタイプのオーブンまでいろいろなサイズがあります。


熱処理炉や産業用ガスオーブンは、通常、絶縁メタルハウジングと、バーナー、高温再循環送風機、アクセス、換気扇、炉の温度や安全装置を監視する制御パネルによって構成されており、連続運転を行います。取付費用を最小限にし、炉内温度の均一さを確保するため、通常は未組立品を工場で調整して使用します。燃料トレーンは、小さな設備では遮断弁とレギュレータのコンビネーション、大きな設備では独立した手動遮断弁と、圧力調整器、自動燃料遮断弁で構成されています。

 

●温風暖房装置
 温風暖房装置は住居や商業用施設、研究所、学校、病院、産業用設備内の空気を暖める装置で、天然ガスやプロパンガス、重油を使用します。温風暖房装置は通常、大気バーナー、熱交換機、換気扇、通風孔のフード、燃料トレーンでできています。バーナーは外部から燃焼用空気を吸い込みます。燃料と空気が燃えて燃焼ガスが発生し、熱交換器を通して熱を発生させ、通気口から排気します。通風孔のフードは、排気される暖められた空気の量を増減しながらバーナーを外部の圧力変動から守ります。換気扇は施設内の空気をリターンダクトから熱交換機へと送り出し、暖められた空気は配管を通って施設へと流れていきます。
燃料トレーンは、小さな設備では遮断弁とレギュレータのコンビネーション、大きな設備では独立した手動遮断弁と、圧力調整器、自動燃料遮断弁で構成されています。

 
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 作動の信頼性と費用効率の高さから、電磁弁は燃焼設備の流体制御に適した製品といえます。
2方向電磁弁は入り口配管と出口配管をそれぞれ1つずつ備えており、燃焼ガスのベント用には常時開形が、燃焼ガスや重油のシャットオフには常時閉形が使用されます。3方向電磁弁や4方向電磁弁は一般的には流路を転換したり、油圧・空気圧アクチュエータ駆動用に使用されます。また、大きなシャットオフバルブのパイロット用に使用されることもあります。ここでは2方向電磁弁の直動形と内部パイロット形の説明をします。直動形電磁弁は、電磁部が通電されると、常時閉形ではオリフィスが開き、常時開形ではオリフィスが閉じます。 非通電の状態ではスプリングの力でバルブは本来の位置に戻ります。
直動形電磁弁は圧力0から作動が可能で、燃料のメインライン、 パイロットライン制御に適しています。内部パイロット形電磁弁は通常パイロットオリフィスとブリードオリフィスを持ち、ライン圧力を作動に使用しています。非通電の状態では、パイロットオリフィスが閉じ、ライン圧力はすべてブリードホールを通ってピストンやダイアフラムの上部にかかり、シートがおさえられ固く閉じます。電磁部が通電されると、コアがパイロットオリフィスを開き、ピストンやダイアフラムにかかっていた圧力をバルブの出口側に逃します。そしてダイアフラムやピストンは、ライン圧力によってメインオリフィスから持ち上げられ、バルブが開きます。内部パイロット形電磁弁は一般的にメインシャットオフバルブに使用されます。 適切な電磁弁を選定するには、アプリケーションの詳細なスペックが必要となります。燃料の種類(ガスか油か)、燃料の粘度(油の場合)、周囲温度と流体温度、配管口径、流量、作動圧力範囲、電圧、必要な認証、位置指示器の有無などです。流体によっては電磁弁の材質も確認しなければなりません。天然ガスにはアルミ、ブラス、鋳鉄、スチールのボディ材質、ニトリルゴムのシール材が適切です。周囲温度条件が厳しい場合は注意が必要です。-40℃のような低温の場合は漏れが発生しないよう特別な低温仕様のエラストマが必要になります。周囲温度が高い場合は信頼性のある作動を確保するためH種コイルを使用すべきでしょう。バーナー用の重油制御の場合は、寿命と性能を考えて、ブラスボディにFPM(フッ素ゴム)のシール材が適切な選択になります。FPMは流体親和性と寿命のバランスがたいへん良い材質です。その他、流体温度(温度によって粘度が変わるため)、圧力、流量などを考慮に入れる必要があります。


 2008年11月20日に新たな燃焼技術への対応や欧米のリスクアセスメントの浸透を背景に工業炉の燃焼安全通則JIS B 8415が改正されています。日本アスコでは温水・蒸気用電磁弁や、安全通則改訂に伴う機器の見直しに最適な燃焼ガス用・重油(A-C)用電磁弁を各種ご用意しております。UL、FM、CSAなど海外規格に適合した製品もございます。詳しくはお問い合わせください。

 
JIS B8415と燃焼用電磁弁
 
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